ADO16 50years on 27.May.2012

1962年にMorris 1100がラインアウトしてから50年。

6種類の顔を持つADO16は、今年生誕50周年を迎えました。

その50周年の記念に極東の地にあってお祝いをしようじゃないか!という話が発端となって、東西のほぼ中間地点である浜名湖湖畔で「ADO16 50 Years」というイベントを5月27日に開催致しました。

6つのバッジは総て揃い、VPPが14台、MGが10台、Morris、Austin、Riley、Wolseleyが各1台、トータルで28台のADO16が東西から終結し、このお祝いに他の英国車も11台駆け付けてくださり、総勢39台でのお祝いイベントとなりました。

当日はまさに五月晴れの好天に恵まれ、眼下に浜名湖を見下ろす芝生の上、という最高の舞台で、彼等・彼女等にとって、今まで生きてきた50年の人生ならぬ車生で一番の晴れ舞台だったのではないでしょうか?

Photo and report by もりこー


 

 担当スタッフが入念な下打ち合わせを予めしておいたとはいえ、殆どの1100クラブのメンバーは前日のミーティング時が初めての会場。広大なこの駐車場にまずは参加車を導き入れ、それからスペシャルツーリングへ向かう手筈になっています。

 ツーリングから帰ってきたクルマたちは、メイン会場の芝生の上に案内され、綺麗に並べられることになっています。

PRESS係のボクは記念撮影の立ち位置を確認し、ホテルの方に2階のひと部屋を貸して頂くことをお願いしました。

そのあとは楽しい宴会なのですが、それはここでは割愛させて頂くとして(^^ゞ、このようにイベントの前段階というのは地道な確認作業の積み重ねで成り立っています。


 

 そして当日!受付時間の9時近くになってくると、続々と駐車場に集まってきます(^v^)。

LBMの遠来賞の常連・佐世保からフェリーで駆け付ける当クラブのH会員は別としても、渋滞を乗り越えて東京近郊からお出で頂いた方々の多さには驚きました。

かく云うボクも渋滞こそありませんが、松本近郊から5時間も掛かってしまいましたが(^-^;;。

 何かのイベントの前一週間というのは、天気予報のマークに一喜一憂するものですが、この週末はまず雨の心配もなく、素晴らしい天気になりそうでした。

朝起きてホテルのカーテンを開けたとき、その予報が的中した事を喜び、相部屋のAlbionのN目さんと「今日は暑くなりそうですヨ!」と頷き合いました(^_-)-☆。

クルマのイベントの成功・不成功は殆ど天気に左右されますからネ!

 東京から参加の体格の良いS会員。彼が降りても右側が下がったままなので、どうしたの?と聞いたら、ハイドロのディスプレーサーが故障で液が漏ってしまっている・・・。

この症状は出発の数日前に判明して(その時はパイプの付け根が不良だったそうですが)、友人の持っていたストックに交換したら、今度は本体がダメだったとのこと(^-^;;。

やむなく、ハイドロポンプと液体をトランクに積み込んで東名を下ってきたそうな(>_<)。

明日は我が身の皆さんにとって、このポンプ作業は期せずして最高のパフォーマンスショーとなってしまいました(^^ゞ。

 オープンツーシーターの集まりと違うのがこういった風景です。奥様と二人のお子様を乗せて参加されたこのMGのオーナーさんは、他のクルマウォッチングに出掛けてしまい、お子さんたちは「何だかな~」状態・・・。

実は密かにエアコンの装着確率を歩きながら調べてみたのですが、何と28台のADO16のうち22台ものクルマがエアコン付き!これにはいささか驚きましたが(ボクのMG1100は未装着)、奥様方が御一緒に参加される理由もこのあたりにあるのかも知れませんネ(^_-)。

髪はベートーベンみたいになってしまい、お化粧は汗で流れてしまうオープンツーシーターとは大きな違いです(^^♪。

 さて、これから催されるスペシャルツーリングは浜名湖湖畔をめぐる旅。ドライバーズミーティングが始まり、ロードマップで注意点などが説明されます。

約28kmのコースはさぞかし気持ち良いでしょう(^_-)-☆。

かのS会員のハイドロもとりあえずは満腹になったようで、たまたま遊びに来ていたメカ氏にチェックして貰って太鼓判!

 さあ、いよいよスタートです!ハイカムエンジン搭載なんていうスポーツカーなどと違って、このような場面でも終始紳士的。イグニッションを捻って静かにスタートの順番を待ちます。

先導するのはコースセッターのMorris 1100に乗るO会員。20秒ごとにスタートを切って行きます。Austin 1100のM会員は会場準備のため、残念ながらツーリングは欠席です・・・。

 そのM会員はH会員とともに事務局本部のテントのセッティング中だったりして(^v^)。

芝生の会場ではまず核となる場所にクルマを2台置いてみて、そこから順ぐりに並べていく事になります。この車間の取り方ひとつも実に微妙なものがあり、参加台数と会場の広さを頭に入れながらの作業ですから、簡単なようで案外気を遣う部分です。

 そうこうしているうちにツーリングに出掛けていたクルマたちがメイン会場に移動しはじめ、会場の下の方からローギヤーで登ってくる音が聞こえてきました。

どうでしたか?湖畔のツーリングを楽しんで貰えたでしょうか?

 会場に入る所にはヘアピンカーブ(というか、漢文のレ点のような部分)があり、そこにはM会員が案内係としてナビをしてくれています。

「大きくハンドルを切って、ここに頭を突っ込んで」「それで今度は逆に切って折り返して下さい」などと説明してくれています(^O^)。


 

 メイン会場は眼下に浜名湖を見下ろす絶好のシチュエーション。色とりどりのADO16たちが整然と並べられ、その手前にはランチ用のテーブルが点々と配置されています。

6車種が1台ずつ中央に並べられ、その左右に大所帯のMGとVPPが拡がる、そんなレイアウトにしてみました。

他の方々の愛車を眺め、そのモディファイを鑑賞しつつ、疲れたら椅子に腰かけて冷たい飲み物で喉を潤す。ここはまさにADO16趣味の桃源郷のようなスペースになっていました(^_-)-☆。


 

総勢28台の顔・顔・顔を並べてみました!こうやって並べてみると、同じ車種同志でもグリルバッジの有る無しや付け方によって表情が変わって面白いですね!

あと元々付いてるVPPは別として、フォグなどの補助灯の有る無しによっても表情が大きく変わるのも、オーナーの好みの分かれるところです。


 

 当時モノのスイッチなどを持ち込んで販売されてた方もいらっしゃり、意外な掘り出し物をゲットされた方も?

TV局のスタッフも取材に見え、数名のオーナーの方々にインタビューしたりもしていました。

 ずらりと並んだADO16 ADO16 ADO16 ・・・・・・。ラジエターグリルの違いは勿論のこと、サイドミラーの違いなど、見ていても全く飽きません。

また後ろに廻れば、お尻の表情もさまざま。テールランプがピッと立ったMK-1ボディー、そこが斜めに切り落とされてスポーティーになったMk-2ボディー。

ブランドの好みとともに、このテールの違いも好みの分れるところです。

 ランチは一応ホテルの料理だけあって、なかなかのお味(^v^)。ホントはビールをクイーッといきたいところですが、そこは我慢の子です。

仲間たちとこうやって芝生の上での会食は楽しい楽しい時間です(^_-)-☆。

 このイベントはADO16の生誕50周年をお祝いするものですので、今回は脇役に甘んじてはいますが、お祝いに参加して下さった他の方々の存在も忘れてはなりません。

MINIベースのGTMや各種のMGたち。地味な色合いが多いADO16のステージに華やぎを添えてくれました。


 

恒例の記念撮影のあとは各賞の発表です。まずは実行委員長のY会員の挨拶に続き、スペシャルツーリングで出されたクイズの優秀賞発表です。

因みにそのクイズからいくつかを御紹介しますと、

1.日本で1960年から80年代にかけてオースチンを扱っていた当時のディーラーは?

A)日英自動車 B)キャピタル企業 C)ユニバーサルモーター

2.かつて芸能界でバンプラブームがありました。その最たる人物は女優のいしだあゆみさんでした。

さて、彼女が乗っていたバンプラの色は何色でしたでしょうか?

A)オールドイングリッシュホワイト B)茶色 C)濃紺

3.ヴァンデン・プラ・プリンセスの日本への正規輸入台数は?

A)20台 B)28台 C)99台

といった問題などでしたが、正解は文字を赤くしたのがそうでした。14問中ナント12問も正解だったのが「ADO16掲示板」から参加されたAさんとKさんでした!

O会員とA会員は14問中10問正解で御覧の通りの賞品をゲット(^v^)。1964年式MG1100で参加したN会員は

AlpsMGOC賞としてMG1100のTシャツを受賞!

 名古屋MGCC賞は、1966年式MG1100(シングルナンバー!)で参加のSさん。

神戸MGCC賞は、本イヴェントのテーマ車でもある希少なMorris1100で参加しスペシャルツーリングのコース

セッターとしても活躍しましたO会員。

1100クラブ賞は、2名の方々に。ひと方はクラブ員の所有車では4車種しか集まらなかったところ、遠く埼玉から

Wolseleyで参加して下さって華を添えて下さったFさんに。

また、もうひと方は同様の理由で、静岡からRiley参加して下さったWさんに授与されました。

このRileyは小林彰太郎氏の奥様が長年乗っておられた個体で、貴重なオートマチック車です。

最後に田近会長から挨拶をさせて頂き、楽しかったこのイベントも終わりを告げました。

 今まで何度も会場を立ち去る後姿を見送ってきましたが、何度経験してもチョッピリ寂しいもの。無事お宅まで走り通せるようファインダーの中で見送らせて頂きました。


 

 と、ここまでは筋書通りだったのですが、何やら会場のあちらの方で盛んにセルモーターの音だけが何度もしているクルマがあり・・・。どうやら燃料ポンプが壊れてしまったようです。

定石通りにハンマーで叩いてみてもダメ・・・。思案に暮れていたところに話を聞きつけたH会員がトランクからスペアーのポンプを持ってきた!

早速仮に繋いでみたら、残念なことにこのスペアーのポンプはネガアース物でダメ(>_<)。取り巻く人々からため息が漏れたのも束の間、「もうひとつ在るヨ!」と持ってきたのには流石のツワモノ達も絶句(^O^)。

幸いにもそれはポジアースという事が判明(最初は結線したもののウンともスンとも云わなかったのですが、ハンマーで叩いたらコトコトと動き出した)!(^^)!

あとはホースの付け替えだけと安堵していたら・・・。

今度はこちらのVPPが燃料漏れとかで動かない~(>_<。)~

ジャッキアップして会長が覗き込んでみたところ、燃料ポンプのアウト側のホースに亀裂が入っていて交換しないとダメな様子。

会長は会場の清算などの用事があったので、ついこないだMG1100の燃料ポンプを交換したばかりのボクが作業を引き継ぐことになり選手交代(^_-)。

何とか無事作業は完了したのですが、腕から手から床下のタールでギトギト状態に(>_<)。でも経験が役立ってボクも嬉しかったです\(^O^)/。

 気が付けば会場に残されたADO16は、この故障したVPPとボクのMG1100だけ。

あんなに狭く感じた芝生の会場がとっても広く感じましたが、今日一日、楽しい想い出を作ってくれた愛車に感謝です。